9月28日(土曜日)は、浦川歌舞伎の最終公演です。

寂しい話が続く佐久間町浦川で、今回で尾上栄三郎供養祭と一緒に、浦川歌舞伎が明日で最終公演になりました。人口の減少が1番の痛手ですが、その他にも色々な難点があったのを、騙し騙しやって来たんです。ですから尾上栄三郎供養祭・浦川歌舞伎保存会の皆さんにはご苦労様でしたと言ってあげたいです。

僕が知っている歌舞伎の始まりは、ちょうど高校生の時の31年前からです。今回で31回目の公演ということになるんですよね。当時は現在の旧浦川中学校の体育館ではなくて、浦川キャンプ村の野外ステージやっていたんです。まだ浜松市ではなくて佐久間町でしたし、人口も10000人近くいたんじゃないかな。それにこの浦川という町の中に、企業がいっぱいあったんです。そんな企業が歌舞伎が始まると花代として寄付をくれたんですよね。

それだけではなくて、当時は若い頃にお祭りで歌舞伎をやり、懐かしく感じて他の地区からも、多くのお客さんが来てくれたんですよね。そして浦川商店街も軒並みに商店が並んでいる状態の、賑やかい町だったから、商店からいく花代もかなり威勢が良かったんじゃないかな。床屋の修行から帰って来てから、一度 浦川キャンプ村に観に行ったことがあるんです。でもあまりにも人が多すぎて、入り口付近でしか観ることができなかった記憶があります。

そんな浦川歌舞伎に出演する役者の方が、お客さんとして公演に合わせてヘアカット来てくれます。特に気しているのが、まゆ位げなんですよね。歌舞伎では眉毛を描くために、潰す(見えなくなるようにする)んですが、しっかりと綺麗に見えなくなるように、眉毛をカットして整えていきます。面白もので歌舞伎の練習が1ヶ月間あるのですが、それが始まると皆さん顔つきが変わり、歌舞伎俳優のようになって行くんですよ。それだけ真剣にやっているんですよね。

浦川歌舞伎は、男性オンリーでやっています。他のところは女性も加わったりしています。それが良いとか悪いとかではなくて、何十年続いている歌舞伎の歴史を守っているということなんです。ですから浦川歌舞伎は人気があり、他の地域からでも観に来る人が多いんですよね。でも花代の減少や、お師匠さんの高齢化、自分たちの高齢化が重なり、今回の最終公演になったようです。

いよいよ泣いても笑っても31年続いた(本当は江戸時代から続き、昭和30年代に一度途絶えたけど復帰)浦川歌舞伎も、明日の公演で終わりになってしまいます。興味のある方・懐かしく感じる方・歌舞伎を好きな方・・・など、多くの方が観に行ってくれたら嬉しいです。

浦川歌舞伎定期公演

開催日 9月28日(土)午前10時30分開演(会場 旧浦川中学校体育館「旭座」)

ご来場の際は上履きをご持参ください

 

 

 この記事の投稿者

乗本和男

浜松市の山奥にある佐久間町というところでフィフティーズな床屋 「ヘアーサロンノリモト」を営んでいます。フィフティーズ・ロカビリーが大好きで自然に囲まれながらロックな毎日を過ごしています。町の人に喜んでもらえる床屋を目指しています!
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