「マッチ売りの少女の続編」から知る、商売での大切なこと。

アンデルセンの「マッチ売りの少女」って知ってますか?
「売れないと少女はお父さんに叱られる」「全部売らないと家に帰れない」でもマッチは思うように売れなくて、売り物のマッチを擦っては、色々な楽しく美味しい幻想を見ていき、大好きなおばあちゃんの幻影も消えないようにマッチをすり続けて、最後のマッチの炎の明かりの中で、少女はおばちゃんに抱かれ天国に旅立つという童話なんです。

僕がこんなことを書いたのは、月に2回取り寄せている「みやざき中央新聞」という、素晴らしいことを書いてある新聞に載っていたからなんです。(もし気になって読んでみたいなっていう人は、岩間桂子さんに連絡してみてくださいね。)僕はその新聞を読んでいるのですが、その中の社説に「マッチ売りの少女」の続編を書いた人のことがあったんです。

その人は「なぜ少女のマッチは売れなかったのか」という、ビジネス本を書いた平野喜久さんと言います。職業がら「なぜマッチが売れなかったのか」素朴な疑問を持ち、勝手にその続きを童話ビジネス本にしたんですよ。でもね、これがまた上手く物語を続けて書いているんですよね。そしてビジネス本だけに、気づきも多いです。
まず天国に昇った少女は、天国の門番に「マッチを売っていたこと」を話し、火をつける道具なら火打石しか知らない門番は、便利なマッチをのことを知り「マッチは火打石より時間の節約になる、だからお前は時間を売っていたんだな」っていうんです「そしてお客は誰だ?」という話になり、「忙しくて時間がない人で、毎日火を使う人」という客層が見えてきました。

でも門番は「なぜこんな便利なマッチが、売れなかったのか?」不思議でしょうがない。少女の話では「マッチは外国で発明されて、街の人は知らなかったから」というんです。でも全く売れないわけではなく、わずかだが心の優しい人が買ってくれた。こんな便利なものを実感してリピーターにならないのはおかしいと考えたんです。そこで門番は少女のセールストーク「売れないとお父さんに叱られる」という言葉に、買った人はマッチを買ったわけではなく「少女に同情してお金をあげていただけで、持ち帰っても使ってないのでは」って考えたんです。

門番は「このマッチの価値がお客さんに伝われば、ちゃんと売れるはずだ」っていうんです。そして少女に「信用が大事なんだ」「このマッチの便利性や安全性を実感してもらいなさい」と助言するんです。すると少女の目は輝き「もう一度マッチを売りたい」っていうんですよね。
いくら良い商品でも、お客さんが使うことでどんな素晴らしい体験ができるのか、伝えないと売れないということなんです。これはエクスマで習ったことと同じなんですよね。お客さんは「火打石よりも、便利に早く火がつくマッチを使うことで、大事な時間を有効に使うことができるんです。」そういったことを少女が伝えることができたのなら、きっとマッチもいっぱい売れて、お父さんに褒められて、いい生活をしていたかもしれませんね。

やっぱりお客さんに商品を使うことで、どんな素晴らしい体験ができるか伝えないといけないんだって「マッチ売りの少女」の続編を知って、大事なことだなって改めて感じました。

 

 

 この記事の投稿者

乗本和男

浜松市の山奥にある佐久間町というところでフィフティーズな床屋 「ヘアーサロンノリモト」を営んでいます。フィフティーズ・ロカビリーが大好きで自然に囲まれながらロックな毎日を過ごしています。町の人に喜んでもらえる床屋を目指しています!
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