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僕の大好きなポール・アンカのダイアナは妄想から生まれた。
僕世代なら誰でも知っているポール・アンカの「ダイアナ」は、妄想から生まれた憧れの年上の女性に捧げる切ない青春の曲なんです。
「ダイアナ」という曲が生まれたのが、1957年のことだったんですよね。当時この曲を作ったのが15歳のポール・アンカなんですよ。当時15歳でこんな曲が作れるのかってビックリしたんもんです。もしかしたら僕も曲を作れるのかと勘違いしたこともあったんですよね。そのくらい15歳という年齢でこの曲を作ったことが、僕の頭の中から離れかったんです。
15歳の男の子の思春期
僕の経験から15歳というと「男の子から男」に体も心も変わっていく年齢なんです。声が変わり体格が大きくなり、体の体毛もどんどん長くなってきたことを覚えています。心の中もどんどん変わっていくんですよね。今まで全く気にしてなかった女の子のことが凄く気になってしまう。なぜか近くに寄ったり話しをするだけでもドキドキしてしまい、今までみたいに上手く話すことができなくなってきたことを覚えています。
自分ではまだ気がついていないんだけど、心と体はその変化に敏感になっていて、女性というものを凄く感じたんです。同じ年の女の子を意識しだすと、なぜか不思議なのが年上の女性に対して凄く憧れるんですよね。男の子ってやっぱりこの年齢の時は、当たり前だけど女性の体に興味あるんですよ。だから年上のお姉さんに憧れる時があるんです。
思春期の妄想から「ダイアナ」生まれた。
そんな15歳のポール・アンカには弟がいました。その弟の世話をしているベビーシッターがいたんです。名前を「ダイアナ・アユーブ」といいました。その彼女に15歳のポール・アンカは恋をするんです。そしてその切なく実現しないであろう年上の女性への想いを曲にしたんですよね。
「ダイアナ」の曲の2番にこんな歌詞があるんです。
あなたが僕を抱き寄せてくれたときのゾクゾク感
Oh, マイダーリン、あなたが一番
あなたを愛してるけど、あなたは僕を愛してるの
Oh, ダイアナ、分からないのか
僕はあなたを心から愛してる。
弟のベビーシッターで働いている「ダイアナ」を、見ながら心の中で色々と妄想してるポール・アンカの気持ちが手に取るように分かるんです。なんとも切ない想いを伝えたいけど、だけど伝えることができない、心の締め付けられるような苦しさを曲にしたんですよね。何も知らない思春期の男の子にとって、なんでも知っている大人の女性は凄く魅力的で憧れの存在なんです。
(小学6年生の時に買ったダイアナのレコード)
そして分かったのは曲を作るのって、妄想することが大事だなってことです。本当に妄想するのって何をやるにも大事なんだよね。
この記事の投稿者
乗本和男