フィフティーズな床屋

商売って人柄なんだよね。いつもそう思っています。

人口が10年で半分近くも減っていく山奥の町で床屋をやっていくには、ここに床屋があることを知ってもらわなければなりません。そしてそこではこんなおっちゃんがこんなことをして、お客さんと楽しくやってるんだってことをもっと知ってもらわないといけなんですよね。その方法としてSNSを使い、地元以外からも多くのお客さんに来店して欲しいんです。

ただ目的というかお客さんが来店する理由が大事なんですよね。技術や雰囲気は当たり前ですが、それより僕の人柄を好きになってお客さんには来て欲しいなって考えているんです。これから歳をとって、床屋としての技術やセンスではなく、感性が鈍くなっていくんですよね。でもこの人柄って変わらないんですよ。技術や流行りだけに追われていると、自分というものがなくなり、個性ってのもなくなっていくんです。だから来店してくれるお客さんには、髪の毛を切りに来たより「床屋のおっちゃんに会いに来たよ」って行ってもらえる方が嬉しいなって感じています。

そんなお客さんに対しての気持ちが、僕の扱っている商品にあると思うんです。僕のいつも僕の店に来店してくれたお客さんには元気になってもらいたい。そして気軽に僕のところに遊びに来て欲しい、そんな気持ちでいっぱいなんですよね。

だからお客さんに喜んでもらえる商品が多いんです。髪の毛を切るのはついで、鼻毛を抜くのはついで、水素を吸引するのもついで、リンパ ハンド セラピーやるのもついで、全てのメニューはついでで、僕に会いに来たついでにやるよっていう気持ちでいてくれたら嬉しいですよね。だからSNSを通して来店してくれるお客さんは、僕の人柄とか楽しくやっている姿をみて来てくれてるんです。だって僕の技術なんて分からないし、誰の紹介でもないんですもんね。その証拠にほとんどのお客さんが来店の際は「乗本さんにお任せします」って言ってくれます。

嬉しいねー。こうやって僕のことに興味を持ってくれたことが本当に嬉しいです。それも仕事が上手いとか技術ではなく、人柄を見て来てくれたのがですね。もっと多くの人に「あのおっちゃんがやってる床屋に行ってみたいな」って思われるようになりたいです。

 この記事の投稿者

乗本和男

浜松市の山奥にある佐久間町というところでフィフティーズな床屋 「ヘアーサロンノリモト」を営んでいます。フィフティーズ・ロカビリーが大好きで自然に囲まれながらロックな毎日を過ごしています。町の人に喜んでもらえる床屋を目指しています!
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