山奥で生活するお年寄りは不便さに強い。それは簡素に耐え切れる気質があるから。

先日の台風の影響は凄く、僕も地元に帰って来てから初めて経験する2日間の停電だったと記憶しています。昔は台風なぜかよく夜に来たんですよね、そして台風が来ると必ず半日は停電になり、その夜が停電になることが子供心に凄く嬉しくて、ワイワイ騒いでいたことを思い出しました。

でも今回の被害は凄まじいもので、人体に直接影響したことは少なかったものの、各地域で停電や土砂崩れが相次ぎました。特にひどかったのが停電です。僕も初めての経験で、停電したのは2日間でしたが、この2日間でも色々なプレッシャーがかかり、日常とは違う緊張した日を過ごしました。例えば1番初めに困ったのが、冷蔵庫と冷凍庫の中身なんですよね。田舎はなかなか欲しい食料を買いだめしていかないと(地元のスーパーにないもの)直ぐに買いにいけないので、冷凍庫に入れておくんです。

それが冷凍庫が使えないなんて考えてもみないから、いつもいっぱい入っているんですよね。でもそれが停電で溶けてしまったんですよ。コンビニでかち割り氷を買って来て、一生懸命冷やしていたのですが、日中の気温の高さで氷が溶けてしまうんです。これが2日目でした。これ以上続いていたらきっと冷凍庫と冷蔵庫の中身を捨てることになっていたでしょうね。ギリギリでなんとか通電したので助かったんです。

お風呂もそうでした。僕の家は灯油でお風呂を沸かすのですが、停電ではスイッチが入らないんですよ。2日お風呂は我慢しても3日目まで続いたら、近くの東栄温泉にいくつもりでいたんです。まさか色々と自分が普段感じないことで、停電が起き初めて感じる不便さを今回の台風で強く感じました。

そんな台風24号の爪痕でもう一週間たってもまだ解消されない地域もあるんです。僕の住んでいる浦川地区の川上という地区では、まだ停電が続いているんです。そしてそれから奥に吉沢という地区があるのですが、そこへ行く道が土砂で通行止になっているんですよね。今 一生懸命に土砂を取る作業をしています。

田舎の山奥の家では、6日間も全く電気もなくお風呂も入れなくて、情報が全くこないそんな地区がるんです。ただ頼りがたまに通る中電の宣伝カーから聞こえる「ご迷惑をおかけします」というアナウンスだけらしんです。そんな不安の中で暮らしているんですよね。
そしてビックリしたのが、中電の電線関係の地図に載っていない(地区)家があるということなんです。近隣の他の家の停電が直ったのに、自分の家に電気が来ないことに疑問を感じて、中電に電話したら、そこは中電が持っている地図に載っていないと言われたそうです。そのあと来てもらって通電したみたいですけどね。こんなことが山奥ではあるんだなって感じました。

それと最後に僕の友達ですが「山奥の田舎の人は物は蓄えてないけど、知恵をいっぱい蓄えているから色々と自分で工夫をして電気のない生活をしてるんです。それに田舎には昔ながらのかまどがあったり井戸があったりの環境と、普段から簡素さに耐えれるような気質がある」と言ってました。山奥の田舎で住んでいる老人は、不便さに強いなって思います。でも不便さは歴然としたもの、早く全ての地区の停電が解消されることを願います。

 この記事の投稿者

乗本和男

浜松市の山奥にある佐久間町というところでフィフティーズな床屋 「ヘアーサロンノリモト」を営んでいます。フィフティーズ・ロカビリーが大好きで自然に囲まれながらロックな毎日を過ごしています。町の人に喜んでもらえる床屋を目指しています!
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