フィフティーズな床屋, 佐久間町の紹介, 暮らし, 雑感
高齢化が進む社会の中、ここ山の中は最先端の超高齢化が問題になっている。
ここ佐久間町は何もない穏やかな町なんだけど、ただ高齢者が続々と増えているんです。まあ僕もあと何年かしたら高齢者と呼ばれるくらいになるんだけどね。高齢者が多いのはここだけの話しではなくて、全国的にこう行った状態になっていくんです。だって子供が生まれないから、当然年齢層が逆三角形になっていくんだよね。
そんな話しをお客さんとしていたら、富山村の藩士が出たんですよ。ここ佐久間町の隣に愛知県富山村って言うところがあるんですが、ここはまだ合併する前には単独で行政を行い、色々な村おこしをやって頑張っていたのです。でも平成の合併で隣の豊根村と合併をして、ただの豊根村富山になったんですよ。そしたら村の中心は豊根村になるわけなんですよね。そうなると住民の方がどんどん出て行ってしまったんです。
特に子供を持った親たちの仕事が、田舎では役場関係の仕事が多いから、通いやすい豊根や近隣んの町に引っ越したりしたんですよ。すると富山の小中学校に生徒がいなくなり、少なくなるとまた子供を持った親は出て行ってしまうんです。辛いけどしょうがないですよね。そんな旧富山村ですが、まだ合併前には300人くらいいた村の人も、今では60人くらいしかいないみたいです。
それもほとんどが高齢者の方ばかり、僕の同級生が第三セクターで一生懸命頑張ってますが、1番若いくらいかな。その富山から来店してくれるお客さんがいるのですが「これがこれからの日本の姿だよ。こんな老人ばかり取り残される町がどんどん増えていく。ただ富山は最先端をいっているだけだ」ってね。その話を聞いて、確かに僕の住む佐久間町でもそういった高齢者問題は1番大きな問題になっています。
もう若い人がいなくて老人が老人を見ていくような、そんな時代になってしまいました。今日の朝 来店してくれたお客さんのお父さんも83歳なんですが、2人暮らしで自分は仕事に行かなくては行けないから、弱い父親を見ていれないみたいんです。ホームヘルパーさんに頼んでいるからまだいいものの、何が起きるのか心配でしょうがないんですよね。施設にも入りたいのですが、ただこちらの特別老人ホームでは職員がやめていくことが多く、多くの人を施設に受け入れてもらえないみたいです。
今はこんな山の中で起きている現象だけど、いずれは都会の方でもこういった問題がだんだんと起きていくだろうなって思います。
この記事の投稿者
乗本和男