懐かしい昭和の思い出。寿司屋の懐かしいマッチの香り。

昭和の時代には、あまりタバコが体の害になるなんて言っている人はいませんでした。学生の僕らからしたら「タバコを吸う=大人」なんてイメージが強かったんですよね。だからタバコをすことが大人になる第一歩だと自分で思っていたんです。それに当時はあまりタバコに対して体に害になるという知識がなかったのでしょうね。

正直な話ですが、おじいちゃんに床屋という仕事は細かい髪の毛を吸うから、タバコを吸って置けば結核などになりにくいから、吸ったほうが良いなんて聞いたことがあったんです。

だからもう時効ですが、興味と憧れで学生の時からタバコを吸い始めたんですよね。当時タバコというとまだセブンスターが180円ぐらいでした。今では考えられないくらいに安く手に入ったんです。もうもっぱら僕はセブンスターがメインに吸ってましたが、成人してからは少し世間でもタバコが体によくないということが認識されて来て、少しニコチン・タールが少ないマイルドセブンにした記憶があります。

そんなタバコを吸う時に必要なのが火なんですよね。タバコも無くなるとイライラしたけど、火もないと話にならなかったんです。そんな時に僕たちの間で流行ったのが100円ライターでした。当時はこれが主流だったんです。そんなライターがない時にはマッチを使っていたんですよ。

家では親もタバコを吸っていたので、タバコがなくなっても困るとがなかったのですが、なぜか父親はライターではなくてマッチを使ってました。よく飲み屋とか寿司屋が好きで飲みにいくとマッチをもらって来たんです。そのマッチをするとばわ〜んと硫黄の匂いがして、なんか僕の好きな匂いだったんですよね。

だから僕もその匂いを嗅ぎたくて父親がもらって来た、マッチを使いタバコをよく吸ってました。なんかマッチで擦るほうがタバコが美味しく感じたのは不思議な感覚でしたね。そんな今あまりみないマッチなんだけど、母親が隣にある駄菓子屋にアイスを買いに行ったんです。そしたらそこのおじさんからマッチが欲しければやるぞと言われ、1箱もらって来たんですよ。

その1箱ではなくて100個で1箱だったんです。それに凄く古めかしいワールドマッチという銘柄で、実はこのマッチは地元で寿司屋をやっていた「だるま寿司」という店のマッチだったんですよ。きっと注文してその後いらなくなったのですかねー。

そんな懐かしい名前のマッチからなんとも昭和らしい雰囲気が漂ってくるんです。字の形やマッチ箱のプリントの絵柄、今ではないだろうなって感じなんです。そんなマッチを久しぶりに擦ってみると、父親のタバコをくすねてマッチで火をつけた懐かしい香りが漂って来ました。もう平成も終わりますが昭和という時代が僕には懐かしく、もう一度戻りたいそんな気持ちにさせてくれるマッチの香りでした。

それではまたー。

 この記事の投稿者

乗本和男

浜松市の山奥にある佐久間町というところでフィフティーズな床屋 「ヘアーサロンノリモト」を営んでいます。フィフティーズ・ロカビリーが大好きで自然に囲まれながらロックな毎日を過ごしています。町の人に喜んでもらえる床屋を目指しています!
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0 follow us in feedly

ページ最上部へ