フィフティーズな床屋, 仕事観, 床屋ネタ, 暮らし, 雑感
寂しがりやで1人暮らしの高齢者の話し相手も、僕の仕事の一つなんです。
こんにちは。
浜松市の理容師 乗本和男です。
山の中で若い人が住むのは難しい。
山の中でやる商売はどうしても年配のお客さんを、相手にする商売が主体になってきます。それはしょうがないですよね。だって子供が成長するとみんな外に出てしまい、戻って地元で働くということができない状態になってるからね。
住む場所もそうなんだけど、やっぱり働くところがないと若い人は残ってくれないんだなって感じてます。ただ本当に自分が生まれた山の中の地元に住みたいのなら、きっと強引に仕事を見つけても、山の中の地元で暮らすかもしれない。こんな人は、そのくらい生まれた地元が好きだとうことだよね。
年配の方が多い僕の商売
僕の商売でもどちらかというと、年配の方のお客さんが多いんですよ。まー僕が既に50歳を超えて年配の域に入っているので、当たり前には当たり前なんですけどね。そんな年配のお客さんのほとんどが、父親から引き継いだお客さんなんです。お客さんは僕がまだ小さい時に、どんな子供だったのかよく知っているんです。だって店の中が遊び場にっていましたからね。待合で待っているお客さんに、よく遊んでもらったりしていたんですよ。
そんなお客さんも気がついたらもう70歳を超えている人が多くなって来ました。僕がまだ幼稚園に入る前だから、当時は皆さん20代の若者だったんですよね。そんな時代のことを僕は忘れたんだけど、お客さんは良く覚えていてくれるんですよ。
僕は小さい時にはダンプが好きだったみたいで、店の前に砂を置き、それをダンプの荷台に積んで押しながら浦川駅まで運び、花壇に砂を入れていたらしんです。なぜそんなことが好きだったのかは自分でも記憶にないのですが、毎日それを何往復もやっていたんですよね。そんな僕を待合の椅子から窓越しに見て「良く根気よく運んでいるなーって感心してみてたよ」なんて話してくれるお客さんが多くいたんですよ。そんなお客さんの中には70歳を超えて1人で暮らしている方も見え始めました。
一人暮らしのおじさんの話し相手に相手ができて嬉しい
山の中に1人でいるとなかなか人と会うこともないし、会話をする相手もいないんですよねー。それに高齢者になると危険だからと、運転免許書を返してしまうことが多くなって来たせいで、益々人との接触がなくなって来たんです。
そんなお客さんが僕の店にヘアカットにくると、嬉しそうな顔をして、僕に色々と話してくれるんです。人と話すことがないから嬉しいし、小さい頃も知っているから話しやすいんですよね。だから自分の心配事とか嬉しかったことなど、1ヶ月間ためていた思いを僕に話してくれるんですよ。
そんな時にこう思うんです。僕が小さい時に遊んでもらったから、今度は僕がおじさん達の話し相手ができて嬉しなって。タイトルで、これは「僕の仕事の一つ」って書いたけど、これは「僕の恩返し」だなって感じています。
おじさん、また来月も色々な話をしたいね。
それではまたー。
この記事の投稿者
乗本和男