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耳が遠くなった高齢者の方、補聴器をつけて来店するお客さんが少ない理由。
こんにちは。
オールディーズが大好きな 浜松市佐久間町の理容師 乗本和男です。
ボクの住む佐久間町は、お年寄りの高齢者率が半端ないくらい高いです。ボクもまだ若いと思っていたら、もう55歳ですからね。お客さんとの差は縮まらないから、ボクが歳をとれば、お客さんも一緒に歳をとるんです。そんなお客さんも歳を取り、気がついたら後期高齢者になってしまっているんです。だってボクが30歳との時に50歳だった人は、皆さん、後期高齢者になってますからね。でもそうなっても今のお年寄りは若くて、昔とは全く違います。本当に皆さんオシャレで若々しくて、後期高齢者なんて到底考えれないんです。
でもいくら気持ちが若くても、体だけは正直なんです。ボクの知っている方は、皆さん膝を痛がります。普通に動き出せばいいんだけど、動き出す前がとても痛いらしいんです。ですからカット椅子から動き出す時に、膝をゆくっり曲げて、屈伸をしてから歩き始めるんですよね。そのくらい膝の動きが悪くなっているんです。やはり昔の人は、仕事で体を酷使していますからね。特にここらへんのお年寄りは山仕事に多く従事していて、重たい丸太を運んだりしていたんですよね。ですから無理もないんです。
そしてそんなお年寄りに1番困っているのが、耳が遠いことなんです。昔から耳が遠いと長生きをするっていうけど、そりゃそうだと思います。だって、こちらの話なんて全く聞いてないんですもん。というか聞こえないんです。髪の毛を切りながら、耳元で大声を出しても聞こえるか聞こえないか。話をするととても体力が必要で、疲れてしまうんですよね。そんなお客さんも耳が遠いことを気にして、高いお金を出して補聴器を買っているんです。でも何度か使うと、皆さん使うのをやめてしまうんですよ。
なぜ使わないのか聞いたんです。そしたら「他の雑音が入ってしまい、うるさいし逆に聞こえづらい」っていうんです。ですから皆さん、来店する時には補聴は付けていません。そんな中でも、2人だけは、なんとか聞こえると言って使ってますが、ほとんどの人がやめてしまっているんです。その補聴器も安くはなく、1番安いもので15万円、高ものだと60万円といってました。勿体ないんですよね。なんとか上手く使えて、話が少しでもできるといいなって思います。本当に高価な補聴器は必要なのかな。少し疑問になりました。
この記事の投稿者
乗本和男