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「いつもと一緒で頼むわ。」そんな言葉が嬉しい。出張床屋に行って来ました。
こんにちは。
オールディーズが大好きな 浜松市佐久間町の理容師 乗本和男です。
今日は2ヶ月に1度行く、佐久間特別老人ホームに出張床屋に行って来ました。久しぶりに会うおじいちゃん、おばあちゃん、ボクを覚えていてくれるかな?そんな少し不安な気持ちを持ちつつ、大事な道具を持って、老人ホームに車を走らせました。気をつけないと必ず1つは忘れ物をするんだよね。あれだけ前日にしっかりと準備していたのに、自分でも不思議なくらいに1つは道具を忘れるんです。
そんなことを考えながら、おじいちゃん、おばあちゃんが待っている部屋に着きました。必ず決まってボクを1番に待ってくれているのが、地元のおじいちゃんで、まだ現役の頃から髪の毛をカットさせてもらってました。この方はお酒が好きで、そのお酒のせいで脳梗塞になり、自宅では見るのが難しくなって、こちらのホームに入ったんですよね。でも体はいうことを聞かなくても、しっかりと会話は出来るので、いつも地元の浦川の様子を聞かれます。
そしていつも会って直ぐに「いつもと一緒で頼むわ。」ってオーダーしてくれるんです。もう何十年も同じヘアースタイルで変わることがないんです。そしていつも会話で聞くのが、「晩酌はしてる?」なんですよね。さっき話したように、このおじいちゃんはお酒が大好きで、お酒を飲むのが楽しみなんです。そのお酒のせいで体が不自由になったのだから、呑まないのかなって考えていたら、この施設では、医師が飲んでもいいという許可を出したら、360ml缶ビールを1本を週に1回は飲んでいいらしんです。
それだからその日がとても楽しみなんだろうなって、会話の中で声が弾むから分かるんですよね。確かにアルコールは脳梗塞とか血管の病気には悪いかもしれないけど、ストレス発散や楽しみの1つとして考えたら、とても有効な治療法になるんですよね。だって本当に幸せそうに、美味しいビールを飲むときのことを話してくれますから。こうやっていつも同じ会話しかしないけど、でも楽しみ待ってくれるおじいちゃん、おばあちゃんがいると、行くのが楽しみでしょうがありません。また2ヶ月後に行くから、楽しみに待っていてね。
この記事の投稿者
乗本和男