お客さんとオールディーズの話で盛り上がることも、ボクの仕事なんです。
こんにちは。
オールディーズが大好きな 浜松市佐久間町の理容師 乗本和男です。
ボクの店には、地元の方だけではなく、1時間以上かけてわざわざヘアーカットに来てくれるお客さんもみえます。人間て不思議で、街に上るのは苦にならないけど、田舎に下るのは凄く違和感を感じるものなんです。ボクも車で浜松市とか豊橋市に、わざわざ行ってもそれほど気にならないけど、浦川から奥に行くというと、何かどうしても用事がないと行く気がしないんですよね。そのくらい下るっていうのは、そちらの方に向いて行きにくい感じがするんです。
でもそんな山奥の床屋まで、わざわざヘアーカットに聞いてくれるお客さん。ボクがいうのもおかしいですが、腕は特別によくもないですし、特殊な技術を持っているわけではないんです。でもボクのところに来てもらえる理由を作っているんです。それが趣味なんですよね。オールディーズやロカビリーなど、自分が大好きな趣味を発信することで、ボクに共感してくれるお客さんが来てくれるんです。同じ趣味の人と友達になり、ゆくゆくは友人になり、ヘアーカットしながらオールディーズやロカビリーのことを話すんです。
ボクもそうですが、飲み屋に行ってそこの大将がオールディーズが好きな人なら、オールディーズで盛り上がり、また飲みに行くというより、話をしに行きたくなるんです。飲むだけなら、どこの居酒屋でもスナックでも良いんです。大好きなオールディーズの話のできる大将がいるから、わざわざ遠くても行くんですよね。
ボクの店もそうなんです。髪の毛なんてどこでカットしてもいいんですよね。でもそうではなくて、お客さんはボクとオールディーズやロカビリーの話をして、一緒に楽しい時間を共有したいんです。
今日もそんなお客さんがわざわざカットに来てくれました。髪の毛は薄くなってしまったので、揃えるくらいしかカットしません。でもお客さんはヘアーカットをしに来たんではないんですよね。ボクと一緒にオールディーズやロックンロールの話をするのを楽しみに来てくれているんです。でもね、きっと話を楽しみに来たとはいえないから「マスターの顔剃りは気持ちがいいよ。他ではできないよ」なんて嬉しい言葉をいつも言ってくれるんです。
床屋だからとヘアーカットや顔剃りだけがお客さんを呼ぶ技術じゃないんです。やはり人柄や自分のことを曝け出すことで、共感を得ることも大事な技術なんですよね。今日もそんなお客さんと、楽しい時間を過ごすことが出来ました。次はいつだろう。同じ趣味の話ができるお客さんは、時間が過ぎるのが早いです。
この記事の投稿者
乗本和男