フィフティーズな床屋, 思い出, 暮らし, 雑感
友達の辛い旅立ち。
こんにちは。
オールディーズが大好きな 浜松市佐久間町の理容師 乗本和男です。
友達が先週の18日の夜に旅立ちました。知り合って2年くらいになります。ハニーズという オールディーズ ダンス チーム に旦那さんと一緒に入っていて、その中で知り合ったんですが、実はその前に旦那さんがネットでボクの店のこととボクのことを見つけて、行ってみたい会ってみたいって言っていたらしんです。そして知り合ってから、ボクの店に旦那さんと一緒にヘアーカットに来てくれました。とても前向きな女性で、自分からどんどん新しいことをやりたいって思う、とても行動力があったです。
特にハニーズの中で洋裁クラブを立ち上げて、そこでボーリングシャツやサーキュラースカートを、ミシンを使いメンバーのみんなに教えていたんですよね。とても器用で、若い頃は美容師も少しやったみたいんです。そんな2人は、とても浦川のことを気に入ってくれて、ヘアーカットに来ては、浦川の町の中を散策して、写真を撮って投稿してくれたりしてました。親しみを持って乗本家と親戚みたいな感じがするっていつもいってたんですよね。しまいにはボクの方が年下なのに「お兄ちゃん」なんて呼んでました。旦那さんもボクのことを兄貴って慕ってくれてます。
そんな女性の体に変化が起こったのが、昨年の8月でした。前々から鼻が詰まるって言っていて、耳鼻科に行ったら、医大に行けと言われ、そこで頬にできるガンのステージ4が見つかりました。その連絡を受けてビックリしたのですが、転移のしにくいがんということで、ステージ4でも5年生存率は80%以上と、望みのあるものだったんです。でもその8月の時には緊急事態宣言が出ていて、コロナで病院で治療ができにくい状態でした。
そのために治療もしないで痛めどめだけ飲んで、2ヶ月も我慢したんです。それから抗がん剤と放射線の治療が始まったんですが、とても辛い治療でした。ご飯も食べれない日がずっと続きましたが、きっとガンも消えるんだって思って頑張ってきたんです。そして治療を終えて、半年後の通院で、ガンが肺と肝臓に転移してるって分かったんですよね。転移しにくいガンが転移するということは、もう治療も限定されて、予後が良くないことを意味するんですよね。
ご飯も食べれないのに、また抗がん剤治療が始まりました。体も悲鳴を上げていたでしょうし、元々我慢強いから、辛さも堪えていたんでしょう。ボクとのメール交換も旅立つ1週間前までやれてました。「4月17日(日)のウラカワオールディーズフェスは、車椅子での参戦になるけどいい?」そして「副作用が辛い」って言葉が最後でした。なるべく負担をかけないようにとメールをやめていたんです。そしたら19日の朝、友達から旅立ったという連絡をいただきました。
最後まで痛み止めを打たずに、痛みと辛さかを我慢していたんです。本当に悔しいだろうな。その日の晩に会いに行ってきました。冷たくなった頬を触り、声をかけました・・・本当によく頑張ったね、かずちゃん。
辛かった。旦那さんや息子さんはもっと辛いはずなのに、気丈に振る舞ってました。
今日は通夜になります。葬儀には行けないので、最後の別れに行ってきます。いつもでも一緒にオールディーズ ソングでツイストしよう。どんどん楽しもう。もう辛い治療から離れて、自由に楽しめる。これからはいつまでもみんなと一緒だよ。
今まで本当にありがとう。
この記事の投稿者
乗本和男