感謝の気持ちで繋がる出張床屋!

こんにちは。

浜松市佐久間町の理容師 乗本和男です。

「申し訳ないね。いつもありがとう」

そんなことをいつも言ってくれる、山奥に1人で暮らすお客さんの家に、出張床屋に行って来ました。2ヶ月に1度のペースで、出張床屋の依頼の電話がかかってくるんです。息子さんも月に1・2度は帰ってくるみたいなんですが、仕事を名古屋の方で持っていて、頻繁には来れないみたいなんですよね。お客さんの年齢は96歳、1人で家のことをやっています。炊事洗濯掃除と全てを自分1人でやっているんですよ。

昔からある旧家で、中2階のご自宅です。昔は中2階には、蚕を飼っていたみたいなんです。戦前戦後の田舎には蚕を飼うための、桑畑があちらこちらにありました。まだボクが小さい時にも、その名残があり、桑畑を持っているところもあったんです。そんな家の中は、家族が増える度に増築していったのでしょう、横に広い家の形になっています。階段もなく歳をとっても暮らしやすいのかもしれませんね。

出張床屋に行くと、必ず土間に椅子を置いて、換気を良くするために、ドアを開け太陽に日差しを浴びながら髪の毛をカットしています。よく話すのが昔店に来店して来れた時のことです。ボクのおじいちゃんから父親の話から、懐かしい話をよくするんですよね。ボクが知らないおじいちゃんの仕事の時の話や、仕事以外で付き合った時の話など、お客さんもおじいちゃんと付き合って楽しかったんだなってことがよく分かるんです。

そんなお客さんの家までは、店からなんだかんだで20分かかります。施術をして終われば1時間は超えてしまいます。さっと終われば早く帰れるのできるのですが、ボクはただ髪の毛をカットしに来ているわけではないんですよね。お客さんの生活状況や体調のことを聞いたり、そして何よりなかなか人と話せないお客さんの話相手をするために来ているんです。

お客さんからいつも言われる「申し訳ないね。いつもありがとう。」その言葉が嬉しくて、また電話が来るのを楽しみにしています。いつまでも出張床屋に行けるように、元気でいてほしいなって思います。

 この記事の投稿者

乗本和男

浜松市の山奥にある佐久間町というところでフィフティーズな床屋 「ヘアーサロンノリモト」を営んでいます。フィフティーズ・ロカビリーが大好きで自然に囲まれながらロックな毎日を過ごしています。町の人に喜んでもらえる床屋を目指しています!
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