エルヴィス・プレスリー, オールディーズ50', オールディーズ60', フィフティーズな床屋, ロカビリー, 床屋ネタ, 趣味, 雑感
逸脱したヘアスタイルのリーゼントを、やり続けるからカッコいい!
こんにちは。
浜松市佐久間町の理容師 乗本和男です。
エルヴィス・プレスリーの魅力って、当時は主流だった歌い方(マイクをしっかり持ち、姿勢良く歌う)ではなく、逸脱(逸脱というのは、筋道から外れることという意味がありますが、ここで使う逸脱というのは、みんな同じというスタイルから外れている、という意味で使っています。)した歌い方だったから魅力があったんです。つまり人とは違った歌い方をする歌手だったんですよね。ファッションも学生の頃から、他の生徒とは違い、当時ではタブーとされていた黒人のファッションを好み、ダボダボのズボンに、ダボダボのジャケットを着ていたんです。学生の頃から普通とは違っていたんですよね。
そして歌手デビューを果たすわけですが、当時のPTAが束になって抗議するくらいの逸脱した歌手でした。自分の気持ちや好きなことを素直に表現しているだけなのに、それがあまりにも他の歌手や人とは違い、個性の塊だったんです。そしてファッションだけではなく、ヘアースタイルも他の歌手とは違っていたんです。7:3のヘアスタイルが基本で、サイドとバックは綺麗に刈り上げて清潔感のあるヘアースタイルが好まれた時代でした。それを髪の毛は耳にかかり、それをポマードで撫でつけ、後ろはダックテールに、そしてここが他とは逸脱していたんです。それがポンパドールの高さだったんです。
紳士的なポンパドール(低め)ではなく、思いっきり高さを出したポンパドールだったんです。そのリーゼントは他とは違い、新鮮で新しく若者が待ち焦がれていたものだったんですよね。ですからそれから多くの歌手がエルヴィスのポンパドールを真似ました。エルヴィスのやった高さのあるポンパードール(ポンパドールも日本ではリーゼントの名称なんです。)は、今のリーゼントのことなんですよ。
つまりこの時点でリーゼント=普通のヘアスタイルから逸脱していたということになるんです。もしこのリーゼントがその時代に合わないヘアスタイルだとしましょう。でもそうしたリーゼントをやり続けることで、カッコよくなるんです。逸脱したヘアスタイルをやり続ける、それがリーゼントを愛する人たちなんですよね。
この記事の投稿者
乗本和男