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「ウラカワ グラフィティ」町から旅立つ子供たち!
こんにちは。
浜松市佐久間町の理容師 乗本和男です。
毎年この季節になると、寂しくて不安で楽しみで、そんな気持ちになる、地元の高校の卒業式があります。ボクも昨日ように思い出す、自分が高校生だった時の卒業式の日、前日には友達と遅くまで遊び、最後の高校生としての1日を終えました。田舎に住んでいるから、これといって何もなかったけど、みんなと別れ離れになってしまうことが、とても寂しく感じたんですよね。そして町を出る日まで残っている仲間と一緒に遊び、町を初めて出ていく不安と、新しい生活が始まる楽しみを、胸に電車に乗って行ったんです。
そんな高校生は、幼小中高と一緒に学び遊んできた仲間とのお別れの時なんです。ですから特に寂しさを感じるんですよね。でもどこかで町を出てみたいと言う気持ちはあったんでしょうね。ボクの場合は早く出てみたいという気持ちが強かったかもしれません。その理由がまた帰ってこれるという、安心感があったからなんです。実家の床屋を継ぐという目標がありましたからね。ちょっと旅行に行くみたいな感じだったと思います。
さて今年も、そんな町を初めて離れる子供達が来店してくれました。今までも、将来もし帰ってきたかったら直ぐにおいでよ。って子供にそう言いながら送り出していたんです。でもボクがここに来て床屋の跡を継いでから、地元に帰って来た子供は指で数えるくらいしかいません。働く会社もないし、親も帰ってこいとは言えませんしね。でも旅立つ子供たちの気持ちは、いつの時代も一緒なんです。この町に帰ってきたい。そしてここで生活をしたい。なんですよね。
今年度の卒業生の子供たちの気持ちも、もう何十年前の子供たちと全く変わってないんです。町から出て大学に行く2人、髪の毛をカットしながら、色々な思い出話に盛り上がり、大学に行くのは4月からって話になったんです。そしたら1人の子が大学に行くんだけど不安で、できたらこの町にいたいなーなんて口にしたんです。その時に思い出したのが、アメリカングラフィティの主人公の1人、カートの気持ちと似てるなって思ったんですよね。街に飛行機で旅立つその朝まで、大学に行くか行かないか悩んでいたんだよね。その気持ちってオレも凄くわかるし、きっと今年大学に行く子供の気持ちと一緒だなって感じたんです。
寂しさと不安、そして楽しみがグルグル回っているんだよね。
来春にはリモートで仕事ができる環境に浦川もなります。ぜひリーモートができる企業に入り、浦川に住み仕事をしてほしいなって期待しちゃいます。とにかく自分を街で試し、強くたくましくなって浦川の町に帰って来てほしいです。
この記事の投稿者
乗本和男