フィフティーズな床屋

出張床屋の喜びは、来店できないお客さんの笑顔が見れること。

こんにちは。

浜松市佐久間町の理容師 乗本和男です。

2ヶ月に1度、佐久間の里特別老人ホームに、出張床屋に行ってます。これは施設から組合への要請で行っているのですが、こればかりではなく、一般の一人暮らしのお客さんのご自宅にも行かさせてもらっています。施設以外への出張床屋は、店舗でやるのとは違い、こちらの方から出向いて行くために、約1、5倍から2倍の予約時間を取らざる得ないんですよね。商売上は時間で考えると、あまり率の良い仕事ではありません。でも長年の間、ボクの店を可愛がってくれたお客さんですから、時間的に無理をしても行ってあげたいんですよね。

やはり行くと、皆さん嬉しそうな顔をして待っていてくれます。特別老人ホームでは、認知症の方がほとんどですが、でもボクにやってほしいとか、綺麗になるから嬉しいとか、そう言った言葉をもらえると、また次回も髪の毛をカットしに来たくなるんですよね。そしてご自宅に伺う時もそうです。ボクが来ることをわかっているから、事前に家の前の畑から、野菜を掘り起こして帰りにはボクに持たせてくれるんです。お互いの気持ちが通じてるから、腹を割って話せることに楽しさを感じてくれているかもしれませんね。

今回は久しぶりに病院に行くことになりました。病院の周りには床屋も美容室もあるので、そちらの店に頼む人もいますが、やはり気心しれた床屋に頼みたいんでしょうね。ここから病院まで約20分かかります。施術時間を抜かしても、1時間近くは余分な時間を使わなくてはいけません。でも昔からボクの店を愛してくれたお客さんです。困っていて、ボクにできることならやってあげたいんですよね。

病院では、今はまだコロナウイルスの感染予防対策をしっかりとやっていて、面会もできない状態になっています。入り口の横にある面者専用の入り口から入り、手指消毒をしてマスクはもちろん、予防しながら病室に向かいました。そしたら初めから時間を言ってあったので、待合いみたいなところで、施術を知ることができたんです。

入院してるお客さん、やはり気持ち的にいつもと違い元気が内容でした。その客さんの好きな話題をずっと話しながら、髪の毛をカットしたんです。お客さんの顔からは笑顔が溢れて、もう退院しても良いんじいゃないの?って思うぐらい元気な感じだったんですよね。それかボクと話すことが嬉しかったのかな。

どちらにしてもお客さんが、ボクと一緒にいた時間ずっと笑顔だったのが嬉しかったです。この笑顔を見たくて、余分な時間を使っても、来店できないお客さんのところに行きたいんだなって感じました。早く元気になって、また来店してほしいです。

 

 

 この記事の投稿者

乗本和男

浜松市の山奥にある佐久間町というところでフィフティーズな床屋 「ヘアーサロンノリモト」を営んでいます。フィフティーズ・ロカビリーが大好きで自然に囲まれながらロックな毎日を過ごしています。町の人に喜んでもらえる床屋を目指しています!
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