フィフティーズな床屋, 佐久間町の紹介, 暮らし, 雑感
山奥に住むお年寄りの生活には、車が必要なんです。
浜松市の山奥からこんにちは。
佐久間町で床屋を営んでる 乗本和男です。
佐久間町は高齢化率が半端ないです。65〜70%くらいになるんじゃないかな。こんな町で商売をやっていると、色々なことに気づかされてしまいます。それはお年寄りに厳しい法律が多いなってことなんです。もちろん守るためにあるのは知っているのですが、不便さが多い山奥では、どうしても車が必要になってくるんですよね。運転免許を返納してしまったお客さんが、不便さを訴えてくるので、その気持ちがよく分かるんです。
当たり前のように使って行動していた車がなくなることで、自分の行動範囲が狭くなります。街に住んでいる方みたいに、返納しても便利な交通機関があれば良いのですが、それが少ないというより無いから、とても困ることになるんですよね。NPOタクシーに頼むとしても、なかなか自分の都合の良い時に使うことができないことがあります。バスや電車もあるのですが、お年寄りになると、降りてから歩くことが膝や腰が痛く辛くなるんですよね。
じゃ頑張って免許書の更新をやりに行くと、今度はお年寄りには厳しい試験が待っています。これもお年寄りを事故から守るためだからしょうがないんだけどね。特に認知症の試験を凄く気にしているお年寄りが多い。それに山奥から試験会場まで行くのが大変なんですよ。だって街に行くことがほとんどなくて、地元のスーパーか病院に行くことくらいしか車を使わないから、行くことが凄く不安になるんです。その理由から返納する方も多いんです。
そして離れて暮らしている御子息が、最近お年寄りの逆走事故とか色々見てるから、返納しろっていうんですよね。気持ちは分かるけど、住んでいたんだからどんな状態か分かるんだもん。なんとか山奥だけでも運転させてあげてほしいなって思います。昨日も免許証を返納するかしないか、悩んでいるお客さんが来店されました。返納した後の大変さを知っているので、頑張って免許証は残してほしいなって伝えさせてもらいました。
山奥に住むお年寄りの希望は、地元のスーパーや病院に横付けしたいんです(膝や腰が痛いからね)バスや電車では、目的地まで離れていて、歩くのが辛いんだよね。だから行政の方で、山奥のお年寄りには特別免許証として、自宅から最寄りのスーパーや病院までは、運転しても良いというものがあると嬉しい。もちろん免許の更新は各地区の自治センターで受けれるということでね。
きっとこれから自動車もみんなでシェアする時代がくるかもです(車を持たなくていからね)
そして5Gによって変わっていく、山奥の生活に期待したいなって思います。
この記事の投稿者
乗本和男