フィフティーズな床屋, 仕事観, 床屋ネタ, 雑感
僕の仕事は、お客さんを笑顔にすること。
こんにちは。
浜松市佐久間町の理容師 乗本和男です。
僕の仕事は床屋。髪の毛を切って顔を剃ってシャンプーそしてセットをして終わり。でもねこれだけやってたって、何もお客さんが喜んでくれないし楽しくないんです。ですからお客さんの笑顔を見れるように、いつもお客さんが何を求めているのか考えて、接したり話したりしてるんですよね。
床屋って当たり前の仕事をやるだけでは、お客さんに喜んでもらえないんです。だってそれだけなら別に僕の店に来なくても、どこの床屋でも美容室でもいいし、値段が安くカットする店に行けばいいんですよね。でもわざわざ僕の店に来てくれるには理由があるはずなんです。それは他の人では絶対にまねできない人柄なんです。それは人だけしか持っていない、独自性の高いものなんですよね。
この人柄を商品にしたら、他では絶対にまねすることができないものになるんです。自分の技術でお客さんが来てくれるなんて思ったことがないです。それは決して自信がないとかではなくて、このくらいの技術ってどこの床屋さんでも持ってみえるからなんですよね。それでも新しい技術を学び、技術をいつも勉強して来ました。新しい技術はとても必要で、お客さんに提供しなくては行けないものです。でもそれもみんな同じ、どこの床屋さんに行ってもできることになってしまうんですよね。
それなら何をお客さんに売ればいいのか、さっき言った人柄が大事なんじゃないかって思います。人柄は他の人がまねできることじゃありません。さっきも書いたようにその人しか持っていない独自性の商品なんですよね。「髪の毛が伸びたし、どうせ髪の毛をカットするならあの人に会いに行こう」って気持ちになるのが、その店の店主の人柄なんです。
やっぱりただ髪の毛をカットして、スッキリさせるだけが床屋の仕事じゃないんです。お客さんと共感することで盛り上がり、お客さんの人生相談までやってしまうような、心から打ち解けるような、居心地のいい床屋が大事なんですよね。施術の終わったお客さんの顔を見ると、みなさん明るく笑顔でいてくれるんです。
特にこんな山奥で床屋をやっていると、そのことが凄く分かります。これからももっと人柄を磨いて、お客さんの笑顔を作って行きたいです。
この記事の投稿者
乗本和男