ここで商売を三代続けてこれたのはこの土地のおかげ。感謝しないとね。

最近感じてるのは、この土地で商売をさせてもらって有難いなってことなんです。僕で三代目になる床屋は、この場所でもう60年以上も商売をさせてもらっているんです。創業者のおじいちゃんは、もともと遊び人で、遊郭(女性と遊ぶところ)がった佐久間町浦川に入り浸っていたんですよね。女性とお酒が大好きだったです。

そんなおじちゃんも年貢の納めどき、実のお姉さんに結婚させられ、斎藤という性から乗本へと養子になったんですよね。床屋で修行したのを生かし、初めは佐久間町半場で店を出し、佐久間ダムの工事が始まるとJR大嵐駅前に支店を出し、ダムの工事が終わりそうになると、自分がお金を使って落とした佐久間町浦川(今の場所)に引っ越して来たんです。

なかなか遊び人の割には先見の目があり、商売は上手かったんですよね。当時はこんな田舎でもいっぱい人がいて、賑やかかったから従業員も3人使っていたんですよ。それから父親が養子で乗本に来て、おじいちゃんは早くも隠居して父親が主でやったんです。親父も朝早くから夜遅くまで夜遅くまで忙しく働いてましたねー。

そんな2人がいつも口癖に行っていたのが「この土地を借りているから商売で食べていける。感謝しにゃーいかん」という言葉なんですよね。僕は子供の頃からご飯を家族で食べる時とかに、お酒に酔って来たおじいちゃんが言っているのを耳にして来たんですよ。子供の頃は何を言っているのかなって思っていたけど、自分がその立場になるとやっと分かって来るんですよね。

僕もこの土地に生まれて51年、そしてこの場所で商売をやらさせてもらって28年になります。父親から店を任せられて15年ですかね。今になってというより、自分の生きてきた時間を戻ってみると色々なことがありました。そんなことやこんなこと、今まで商売をこの場所でやってこれて、よかったなーって改めて思うんです。

実はそんな地代を払うのが先月までだったんです。ついつい忘れてしまうから、引き落としにしてくれるといいんだけどね。こんな忘れっぽい僕を大家さんは笑って許してくれます。来年は必ず7月に納めさせていただきます。すみませんでしたー。

 この記事の投稿者

乗本和男

フィフティーズ、ロカビリーが大好きで自然に囲まれながらロックな毎日を過ごしています。町の人に喜んでもらえる床屋を目指しています!
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 1 follow us in feedly

メッセージ

入力エリアすべてが必須項目です。
メールアドレスが公開されることはありません。

*コメント

*名前

ページ最上部へ